突然の連絡
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仕事の合間に携帯を見たら、ママからの不在着信。なにかあったかな?と思い、折り返すが、不在着信・・・。その後すぐ、ママから電話が・・・
「いま、バァバから電話があってひよこちゃんがカラスに襲われたって!、今、幼稚園の参観で、よく分からないけど・・・」
午後の仕事を急いですませ。定時で急いで帰宅。
「カラスに襲われ、バァバが病院連れてったけど、もうダメだろうと言われて、帰りの車の中で死んじゃたって・・・」
泣きじゃくりながら、ママが説明してくれる。奥の部屋では、子供たちの無邪気な笑い声が聞こえる。
冷たくなった「ハイエロちゃん」・・・。
人懐こい鳥で、人間を見ると、肩をいからせて、走って追いかけてきた。いつも、肩や、足の中に潜り込んで、寝てきた。
カラスに襲われて、恐かったよね。人間が助けてくれるって、人間探しだろうなぁ。本当に人間が大好きだった。
朝、家の中に入れていれば・・・。
外に大きな小屋作ってあげてれば・・・。
頭の中でグルグル思いが駆け巡る。
みんなでお通夜
夜、家族みんなで、お通夜。「ハイエロちゃん」の大好きだった花を摘んで、お水と、三ツ矢サイダーを供えた。
次男のなきじゃくる声に、三男も泣き出す・・・。長男は、涙をこらえながら、「こんど、カラスぶっ殺す!」とカラスに怒りをぶつける・・・。
「カラスが悪いわけじゃないんだよ」 泣きじゃくるママに諭される。 きっと長男も分かっているけど、気持ちをぶつける対象を求めてるんだろう・・・
朝、みんなで少し早く起きて、畑の隅に穴を掘る・・・。グレーちゃんが埋まってるお墓のすぐ横。
グレーちゃんは、まだまだ小さい時に死んじゃて、穴も小さかった、「ハイエロちゃん」の穴は、大きい・・・。
動物達に掘り起こされないように、深く穴を掘る。
「ハイエロちゃん」の身体を持って穴へ入れる。固く冷たくなった身体はなんだか妙に肉の塊で、実感が無い。
お花とエサと一緒に穴をうめた。
御線香をあげて、手を合わせると、また次男が嗚咽をあげて泣き出す・・・
朝早く、静けさの中、泣き声が響いてる。
家族だった
いつもあった無邪気なあの暖かさが今は無い。ウンコを拾いながら歩き回る日常がない。
空っぽのゲージとシミだらけになったラグに「ハイエロちゃん」の記憶が刻みついている。
朝、起きるといつもの「チー、チッ」という小さな鳴き声が聞こえてくる。幻聴なのか、外の鳥達の声なのか・・・
きっと思いを込めすぎた。
記憶がすぐに蘇り、空のゲージに視線を移してしまう。肩をいからせ駆け寄る姿を今も目で探してる。
僕の晩ご飯を狙って、ちゃぶ台に飛び乗るのを必死ど止めることのない。この日常に、そこにある「不在」に戸惑う・・・
自分で育てた鳥をいつか食べるんだ!と転卵始めて、「ハイエロちゃん」は無理だけど、三代先には出来るはず!・・・と青写真描いていたけれど、今しばらくは僕には無理だ。
思いを込めすぎた、名前までつけて、もう立派に家族だった。
でもしばらくして、「ハイエロちゃん」の不在に慣れて、気持ちが整理出来たら、また転卵始めるよ。
お肉は食べられないかもしれないけど、卵くらいは自給する。
「なんだ偉そうなこと言ってたくせに!!」なんて言わないで、どうせ僕は弱虫のチキンだもの・・・。
ニワトリなだけにね。
大好きだったよ!、ありがとう!